Amazonでせどり転売をしている人の中には、今まさに、知的財産侵害の申し立てを受けて困っている人もいるのではないでしょうか?
権利者による知的財産権侵害のクレームは、正規の請求書を提出しなければ申し立てを解除することはできません。
楽天やヤフショといったショッピングモールから仕入れた商品であれば、正規の請求書を入手すること事はまず無理です。(※領収書では100%無理)
なので、書類提出によるクレームの解除は無理だと考えたほうがよいでしょう。
書類が揃わない事で、受けたクレームの解除を諦める人もいると思います。
ですが、
知的財産権侵害のクレームは、書類が揃わなくても解除できる場合があるのです。
請求書なしで知的財産侵害の申し立てを突破する方法!
結論:権利者に申し立てを取り下げてもらえば解決!
結論から先に言っておくと、権利者による知的財産権侵害の申し立ては、権利者が申し立てを取り下げると解決します。
つまり、権利者に申し立てを取り下げてもらえばよいのです。
権利者はAmazonのサイト上から申し立て申請を行いますが、一度あげたクレームはAmazon上から取り下げる事もできるのです。
権利者が申し立てを取り下げると、セラーセントラル上の「アカウント健全性ダッシュボード」の注意喚起マークが消え、何事も無かったかのように以前の状態に戻ります。
該当商品をFBAから自宅に返送し、セラーセントラルからSKUを削除し、該当商品今後出品しないようにしておけばひとまずOKです。
権利者の氏名、連絡先はAmazonからのメールに記載されている
知的財産権侵害のクレームを受けると、Amazonから以下ようなメールが送られてきます。
このメールの中に、権利者の氏名と連絡先(メールアドレス)が記載されています。
この権利者に連絡して申し立てを取りやめてもらうよう働きかけます。
実際に私が権利者に申し立てを取りやめてもらった手順
実際に私が権利者に連絡して”知財”のクレームを取り下げてもらった手順を解説します。
クレームの対象となった商品は、とある化粧品です。
仕入れは楽天のアットコスメショッピングでした。
楽天の領収書を提出しましたが、もちろん認められるはずもありません。
そこで、直接権利者に連絡して申し立てを取り下げもらうように行動しました。
1.まずはメールで謝罪
Amazonからのメールに記載されていた権利者のメールアドレスに直接メールしました。
私が送った文面は以下となります。
■■様
この度は、当方がAmazonにて販売いたしました以下商品にて、権利者である■■様にご迷惑をおかけいたし、誠に申し訳ございませんでした。
ASIN: *****
商品名:****
https://www.amazon.co.jp/******
(※↑実際の商品ページ)
つきましては、早急にアマゾンにて出品した商品を取り下げ、商品を手元に返送したいと考えております。
今後、■■様側にご迷惑がかからないよう、該当商品につきましては今後アマゾンにて出品・販売しないことをお約束いたします。
また、商品●●に関しては、アマゾンにて今回当方が出品したカタログ以外にも複数のカタログがございますが、その他のカタログにても同様に出品・販売しないことをお約束いたします。
現状、申し立てによって商品を手元に戻せない状態にあり、早急に商品を返送したいと考えておりますので、大変お手数ですが申し立てのお取下げ頂けないでしょうか。
何卒よろしくお願い致します。
2.直接電話で謝罪
メールを送って2、3日が経過しましたが、全く反応がありません。
FBAの在庫はアマゾンにロックされた状態のままであり、”知財”のクレームが立てられたままの状態でした。
メールを読まれていない可能性もあると思い、直接権利者に電話しました。
電話番号はAmazonからのメールには記載されていませんが、権利者のメールアドレスは会社のドメインが使用されており、そのドメインから会社のURLを割り出します。
会社ホームページの”会社概要”に書かれた電話番号に電話し、権利者につないでもらいます。
権利者に電話が繋がり、以下の内容を口頭で伝えます。
・Amazonで販売した商品で迷惑をかけた事を謝罪
・購入先は楽天のアットコスメショッピング
・販売してはいけないことを知らなかった
・FBAの商品をすぐに取り下げ、返送する
・今後、一切出品しない事を約束
・Amazonから商品を返送するには、申し立ての取り下げが必要なのでお願いしたい
権利者からは、
「そうですか、分かりました」
「申し立てを取り下げます」
と回答してもらえました。
3.再度電話→取り下げのお願い
それから2,3日が経過したのですが、依然として状態は変わりません。
セラーセントラルのアカウント健全性ダッシュボードには「知的財産権侵害の疑い」に注意マークがついた状態です。
FBAの在庫も依然としてAmazonにロックされた状態のままでした。
権利者による申し立ての取り下げがまだ行われていない状態です。
再度権利者に電話し、以下の内容を伝えます。
・商品をAmazonから取り下げたい
・まだクレームの取り下げが行われていないので、商品をAmazonから返送できない
・面倒だが”知財”申し立ての取り下げをお願いしたい
電話して聞いてみると、権利者の操作にミスがあったのか、まだクレームの取り下げが完了していなかったようでした。
「もう一度確認し、取り下げておきます」
と権利者から回答がありました。
数時間後、”知財”のクレームは取り下げられました。
アカウント健全性ダッシュボードの注意喚起マークも消えていました。
FBAの在庫もクレームを受ける前の状態に戻っています。
その後、
FBAの在庫を自宅に返送し、SKUを削除してひとまず今回の件は難を逃れました。
権利者の立場からの考察
権利者に直接電話するという行為は非常に有効だと私は考えています。
クレームをあげた権利者の立場に立って考えてみてください。
電話が何度もかかってくるというのは、権利者からしても迷惑な話です。
こちら側は、
- 出品を取り下げる
- 今後二度と出品しない
と白旗を上げている状態です。
クレームを上げたままの状態で権利者には何のメリットもありません。
ですが、
クレームが上がった状態のままであれば、また電話がかかってくるというデメリットがあります。
《クレームをあげたままの状態》
・メリット・・・なし
・デメリット・・・私から何度も電話がかかってくる
「アイツからまた電話がかかってくる・・・」
と考えると、権利者からしても迷惑な話です。
電話がかかってくる煩わしさ、電話対応の面倒を考えれば、申し立てを却下するのが普通の心理です。
まとめ
メーカーから受けた知的財産侵害のクレームは、正規の請求書がなければ突破することができません。
せどりで仕入れた商品であれば、正規の請求書を入手することはまず無理で、書類による”知財”クレームの突破はまず無理です。
この時点で半ば諦めてしまう人もいます。
ですが、
”知財”クレームは、申し立てを行った権利者が申し立てを取り下げれば解除されます。
つまり、
権利者に申し立てを取り下げてもらえばよいわけで、そこで有効な手段が「直接電話する」です。
ポイントは、申し立てを取り下げてもらうまで何回も電話するということです。
「申し立てを取り下げなければ何度も電話がかかってくる」という煩わしさを考えれば、申し立てを取り下げるのが人間の心理です。
もちろん、誠意のある謝罪、商品の取り下げ、今後出品しない約束が必要です。
”知財”クレームを受けて困っている人は、直接権利者に電話してクレームを取り下げもらうよう働きかけましょう。